陽子線治療のメリット、デメリット
陽子線治療のメリット
- これまでのがん治療法に加えて選択範囲が広がり、それぞれの患者さんが最適な治療を選ぶことができるようになります。
- 外科手術や薬物療法、従来の放射線治療に比べて患者さんの身体的な負担や副作用のリスクが少ない、身体に優しいがん治療です。
- 放射線の影響を受けやすい臓器の近くにある腫瘍にもより安全に照射できます。
- X線が効きにくい腫瘍や、より大きな腫瘍(6㎝以上)の治療にも効果があります。
- 日常生活を続けながら、通院でも治療でき、治療後の円滑な社会復帰も期待できます。
- 治療中は痛みや熱さが全くありません。
- 臓器の形態、機能を温存することができるだけでなく、皮膚に傷跡も残らないので、心身に大きな好影響を与えます。
陽子線治療のデメリット
- 局所治療なので、がんが全身に転移しているⅣ期の場合は適応できません。リンパ節転移がみられる患者さんに対しても治療はやや難しくなります。
- 転移がなく比較的早期のがんであることが適応条件です。
- 消化管から発生した胃がんや大腸がんは適応の対象外となります。
- 先進医療に関わる費用は保険適応外のため、全額が患者の自己負担となります。
「先進医療」とは保険診療の対象となっていない先進的な医療技術について、一定の基準を満たした医療機関において保険医療との併用を認めたものです。